自分はフィルム写真世代の人です。
当然フィルムであれこれ撮ってきた世代なわけで、
フィルムは懐かしい昔のものという世代ではありません。
でもね、
圧倒的にデジタルが好きなんですよ。
最近フィルムカメラが軽くブームみたいです。
・懐かしい感じの絵が撮れる
・撮ってから写真を見るまでのワクワク感がいい
・フィルム毎の個性的な色合いがいい
・オールドレンズの味わいある描写がいい
等々、、、
(゚-゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウン
これらは確かにフィルムカメラの長所ですよね。
でも長所というのは、状況によっては短所にもなります。
そしてパッと見では分かりにくい短所もある。
フィルムカメラを買って、何枚も撮ってからそういう短所に気づくケースも少なくないと思いますが、
長所と併せて短所も先に知っておいた方がいいよね
と思うので、その辺りをまとめてみました。
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まず、
・撮る前
・撮る時
・撮った後
で見た、「デジタルとフィルムの差」です。
※拡大して見て下さいね。
一言でいうと
撮る時&撮った後の自由度が全然違う
ってことでしょうか。
撮る時
フィルムのISO感度は、一般的に100から800程度です。
(ISO1600以上のフィルムは特殊と考えていいと思います)
そして当たり前に、撮ってる途中で変更は出来ません。
・撮影枚数
フィルムは1本で最大36枚撮りとかですから、連写なんかしたら大変なことになる。
そうでなくても構図や露出を変えながら1つの被写体を何枚も撮ったりしてたら、あっという間にフィルムが山積みになっちゃう。
撮影時のフィルム詰め替えも手間だし、何よりコストが半端ない(後述)。
撮った後
フィルム写真、
特にカラー写真の現像やプリントは
自力ではほとんど何も出来ません。
デジタルで言うRAW現像に当たる部分なんて、ほぼ無力です。
フィルムには、この
・枚数が撮れない
・撮った後は、事実上何も出来ない
ということに大きなストレスを感じていました。
これがデジタルになると、
・撮る時に何枚でも撮れる
・その場で露出や構図を確認しながら撮り直し出来る
※わざと「確認・撮り直しをしない」という選択ももちろん可能
・フィルムの詰め替えとかの手間も無い
・撮った後で、納得行くまで現像&レタッチが出来る
もうね、素晴らしいですマジで。
好きなだけ撮れて
すぐに見ることも出来て
現像もプリントも自分で自在に出来る
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そして次に
やはり無視できないのが
です。
まずプリント代を見てみましょう。
フィルム写真、特にカラーで四つ切まで伸ばした写真って何枚あります?
ほとんどの場合、サービス版とかL版でプリントして
アルバムに貼って終わってませんか?
※データ化してPCで見れるのは当然知ってますけど、それはフィルムとデジタルのハイブリッド運用なのでここでは扱いません。基本的なフィルム写真の運用との比較をしています。
で、例えばですが、
・バシバシと100枚ほども撮って
・それらをL版にプリントして
・5枚程度を四つ切サイズに伸ばしたら
今どきいくらかかるんや?
というのを試算してみました。
ざっくり1万8千円ですよ。
デジタルで100枚なんて、あっという間でしょ?
・アルバムになんか貼らない
・トリミングとかもしない(基本全部『撮って出し』)
・四つ切とか大きく伸ばしたりもしない
としても約8,000円。
但し手元にはL版プリントだけです。
仮に全部デジタル化して、プリントとかは自宅でやる。
とした場合、CDにデータ化してもらうとすると
CD1枚当たり500円。
但しこういう条件です(フジカラーCDの場合)。
・フィルム5本または200枚以内
・書き出し画素数:200万画素
・形式はJPEGのみ
先程の図から
フィルム代:2,000円
現像代:2,160円
でデータ化:500円
とした場合でも、合計4,660円かかります。
さらに200万画素のJPEGデータのみです。
フィルム世代の人が
「写真はバンバン撮るものじゃない!」
「少ない撮影枚数で決めるんだ!」
と叫ぶ理由の一つが、ここに見えるわけです。
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そしてもう一つ、コスト以外に無視できないのが
しまう場所。
これ、撮れば撮るほど大変なんですよね。
同時に以前撮った写真を探し出すのも大変。
「プリントはあるけどフィルムがない!」
とか、あるあるです。
勘違いしないで頂きたいのは、
フィルム写真はダメと言ってるわけではありません。
これらは全て「フィルム写真+プリント」というスタンダードな楽しみ方をしようとした場合に、当たり前に起こることです。
フィルム写真を始めようとする方は、これらの事を念頭に置いた上で始められることを強くお勧めします。
フィルム式のカメラに興味を持った方が、
カメラを買って、
レンズも買って、
撮った後になって
「え?」
とならないためにも、
こういうことを知ってる方は、ちゃんと教えてあげましょうね。