「リテラシー」である。
「原義では「読解記述力」を指し、転じて現代では「(何らかのカタチで表現されたものを)適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味」なのだそうだ(Wikipediaより)。
私はITリテラシーというのは、「コンピュータやネットワークの非常に基礎的な知識と概念を理解し、それを基にITを道具として適切に利用運用する力」なのではないかと思っている。
法人向けのシステム営業として活動し、いわゆるシステム提案のためにも有効と思い上級システムアドミニストレータ試験(現在はシステムアナリスト資格と合わせてITストラテジスト資格に統合)を受けた。
この資格は、本来自分のような業者が取るものではなく、ITの利用者であるユーザー側のためのもので、まさに「道具としてのITをどのように適用するか」を問うものだった。
しかし、この資格の持つ意味は非常に理解されにくく、ひどい場合は「それって『技術』なの?」と言われてしまうほど評価されにくいものだった。
だからこそITストラテジスト資格に統合されてしまったのだろうけれど、スマートフォンが誰の手にもあり、ネットワークへの常時接続がごく当たり前のインフラになった今の時代にこそ「ITリテラシー」は必要で、「ITリテラシー資格」とも言える「上級シスアド資格」は再度注目されるべきだと思っている。
社会生活の中でITを適切に運用するのに必要なスキルはプログラミング等ではなく、コンピュータやネットワークの「基礎概念」に関するものだろう。
「技術」というと、ついつい理数系のスキルが必要となる分野を思い浮かべてしまうが故に「コンピュータの技術=プログラミング」とか「コンピュータ技術者=プログラマー」と思いがちだが、そうではない。
人がITを「道具として使う力」を身につけよう。
それは技術であり、その技術を必要としているのは私たち全員なのだから。