厚生労働省が6月19日にリリースした
新型コロナウィルス接触確認アプリ
「COCOA」
について、少々気になることがあるので書いてみます。
・目的と機能
これについては四の五の言う気はありません。
「どこまでの機能があれば十分なのか?」などという評価姿勢は、「少しでも役に立つものなら使っていこう」という姿勢が必要な昨今の状況に合わないと思うからです。
・試行版と正式版
COCOAは6月19日にリリースされ、リリース日から1ヶ月間は試行版である旨がアナウンスされています。
そして今日は7月19日。
リリース日から1ヶ月が経過しましたが、厚労省のWebサイトを見ても正式版リリースに関するアナウンスは何もありません。
IT系の常識からすれば、当然正式版リリース予定日を事前に公表し、それに対する進捗をアナウンスすべきところですが、そういったものが一切何もありません。
「ちょっと便利なお遊びアプリ」とかではない政府が国民に提供する重要なアプリであるにも関わらず、このような管理体制にあるアプリケーションを、手放しに称賛することは出来ません。
どう見ても、まともな開発陣がバックにいるように感じられない。
「開発品質とWebのアナウンスとは別でしょ?」
そう言われる方もおられるかもしれませんが、個人が趣味で開発しているわけではないので、ちゃんとしたアナウンスが行われるかどうか(そのような管理体制が整っているのかどうか)は重要なファクターだと思います。
こんなレベルの管理では、開発に関連した仕様書の管理やデータ管理、関連各所との連絡体制や責任の所在の明確化等々にも非常に不安がつのります。
システムは、プログラムだけで稼働するものではないのです。
コンピュータ云々以前に、もっと基本的な部分が整った体制がないと、単なる付和雷同の材料を増やすだけになってしまうよなぁと思うんですよね。