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"PHOTOGRAPH" 更新版

写真のことを英語で

「PHOTOGRAPH」

といいます。

 

このPHOTOGRAPHという単語は

PHOTO=光

GRAPH=書く

という2つの意味から成り立っているのだそうです。

※語源はギリシャ語らしい

 

 

「GRAPH」の付く言葉としては、

いわゆるグラフ(円グラフとかのあれ)

・カリグラフ(万年筆とかで文字を美しく見せるための手法)

・バイオグラフ(伝記)

などがありますね。

 

文字を書くの「書く」というよりは

「表現する/書き示す」

という感じなのかもしれません。

 

 

絵が、真っ白なキャンバスにゼロから描くものだとしたら、

GRAPHというのは

何らかの元ネタ(数値・文字・人生etc)に自分の表現を加える感じ

でしょうか。

 

PHOTO-GRAPH

ふむ、なるほど。

 

 

日本語で「写真」というと字義通り「真を写す」という感じが強く、

表現というよりは記録に近いもの、「客観的な真」であるように思います。

 

これが「PHOTOGRAPH」になると「記録」から「表現」に変わって、

意味も「主観的な真」になるような気がします。

 

「写真」と「Photograph」では、方向性が違う。

 

 

よく写真をやる人で

「撮って出しこそ至高!」

とか

「レタッチは邪道!」

とか叫ぶ人がいます。

 

これ、レタッチ=「不出来/ミスを誤魔化すこと」

みたいに理解してるんじゃないですかね?

 

不思議なことに「レタッチは邪道!」と言う人は、

ほぼ間違いなく「RAW現像はOK」と言ってしまいます。

 

多分

「現像は写真に必須の処理だが、レタッチはそうではない。」

みたいな理解をしてるんでしょう。

 

でもちゃんと理解すると、レタッチもRAW現像も

フィルム写真でいう「引き伸ばし」の工程で、やってることは同じなんですよ。

単に「引き伸ばし」の元となる素材に違いがあるだけ。

 

RAW現像は被写体を忠実に再現するもので

レタッチは大きく歪めてしまうものだ

なんてことはありません。

 

むしろRAW現像の方が、元の写真をより大きく変えることが出来る。

「意図しない黒つぶれや白飛び」といった失敗の修正にRAW現像が必要になるのも、そのせいです。

 

 

例えば葛飾北斎富嶽三十六景を見て

「実際はこんな風には見えない!リアルじゃない!」

と叫ぶ人は、まぁいないですよね。

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それは、これが絵画であり表現手段の一つだからだと思います。

 

であるならば、同じ表現手段の一つである「Photograph」に対しても、

実際の景色に忠実でない!

などと言うのはお門違いも甚だしい。

 

 

変な「べき論」を振り回して

写真とはこうあるべきだ!と叫ぶジジィ

とか居ますが、そんなの気にしなくていいですからね。

 

 

楽しく自分の写真を撮りましょう。