よくシステム屋さん()が「見える化」という言葉を使う。
「情報を見える化して経営に活かしましょう」
「情報の見える化によって、従業員のモチベーションアップを図りましょう」
しかし、よく言われる割に効果が出ているケースは少ないように思う。
微妙な日本語の差になるが、
「見ることが出来なかった情報が見れるようになった。」
というのは「見える化」ではなく「見れる化」なのだと思う。
それは
「見ようとする意思を持った人が、見ようとした時に見れる仕組み」であり
「見ようとしない人にの目には入らない仕組み」でもある。
私が思う「見える化」というのは、
「見ようとしていなくても目に入ってくる仕組み」
だ。
「嫌でも目につく仕組み」であり「見ようとする意思」などの能動的な姿勢を必要としない仕組みこそが「見える化」なのだと思う。
「『見える化』のためにせっかくコストをかけてシステムを構築したのに社員が利用しない。うちの社員はダメだ!」
そうではない。
それはシステムのコンセプトが間違ってるだけだ。
悪いのは作った側であって、利用者側ではない。
ITを使うかどうかも問題ではない。
見るべき人達が敢えて見ようとしなくても情報がその目に入る仕組みであれば、ITを使おうが使うまいが関係ない。
道具に何を使うかは、問題ではないのだ。
誤解しないで頂きたいが、「見れる化」も大事だ。
要は「見れる」と「見える」を混同してはダメだよ、という話だ。
ITスキル以前に大事なのは、人の感性に則ったアナログな感覚だと思うがどうだろうね?