いわゆるRAWデータの現像ソフトとしてはLightroomが何と言ってもデファクトスタンダードだけれど、昨年11月にアップデートされたLuminar4もとても面白い。
一部の処理にAIを使って「やりすぎ」を低減したプリセット効果をあれこれ試しながら、それぞれの効果をレイヤーで重ねたり、細かなパラメーターを調整しながら、自分のイメージを追い込んでいくような感じ。
そんなに大量な数を処理するわけでもないので、8年前のPC(第2世代Core i7,3.4GHz)でもそこそこ動く。スマホのアプリにも似たようなものは多くあるけれど、やはりPCの画面(23インチ)で見る方が感覚を掴みやすい。
いくつか処理してみたよ。
いずれも左側がオリジナル。
とりあえずLuminar4の代表的な機能である「スカイ・リプレースメント」。
ちゃちな「はめ込み合成」ではなく、かなりのレベルで馴染ませてくる。
もちろん一般的な効果も豊富。
それぞれ5~10のプリセット・パターンを試して「んー、これかなー。」を繰り返しながら作っている。
それぞれサラっと出来るけど、これを全て個別の手操作でやろうとするとけっこうな時間がかかるし、そもそも「こうしよう」と決めてから取り掛ると「それ以外の選択肢」に出会えない。
最初から完成形がはっきりしている計画的な写真を作るのでなければ、こういう手軽に試行錯誤が出来るワークフローというのは面白い。
自分にとっての写真というのは、
自分が感じた物事の定着と確認
なので、こういう多様性のある処理プロセスが向いていると感じる。
これによって最初は「A」と思ってたイメージが、「K」とか「Q」とかの異なる処理プロセスを見ることで、「実はα(アルファ)だったのか」という場合もある。
「そこにある情景の正確な記録/再現」という方向性ではないけれど、こういうデジタルだからこそ出来るアプローチというのも、面白いと思うのです。