先日、運転免許の更新に行ってきました。
最近新しくなった平針(ひらばり・名古屋)の運転免許試験場であります。
壁面の赤が綺麗。
例のごとく1時間の講習を受けて来たのですが、その中で
「愛知県の交通事故者数は、昨年度ワースト1こそ免れましたが、、、」
というような
「愛知=交通事故死全国1位」
な訓示がされておりました。
で、「どれどれ」と帰宅してから「e-Stat 政府統計の総合窓口」というサイトに置いてある「道路の交通に関する統計」からデータを取って、簡単な表を作ってみました。
過去3年間の全国都道府県別データです。
・表の左半分が単純な「死者数」
・右半分が「人口10万人当たり死者数」
です。
いかがでしょう?
確かに左の表で見ると愛知県は「最悪な県」にしか見えませんが、
右の「人口10万人当たり」という共通の分母をベースにした割合で見ると
全国でかなり安全な都市に変貌します。
東京なんか
左ではワースト1(最上段)ですが
右ではベスト(最下段)ですよ。
左の表のような分母を持たない絶対数だけの比較は
嘘ではないけれど実体を示すとは限らない
ということですね。
こういう分母を持たない数字を振り回している報道というのは非常に多いようです。
最近だと「新型コ◯ナウイルスの患者数(PCR陽性者数)」。
本来は共通分母として「PCR検査数」を置いた陽性率を見なければいけないのに、絶対的な陽性者数しか報道しない。
そんな数字だけで実体は把握出来ないなんてことは、政府だって報道する側だって分かってるはずなんですよ。
プロですからね。
分かってなかったら、さらに問題は深くなります。
で、やらない。
分かってて、出さない。
でもその数字は嘘ではない。
「数字は嘘をつかない」は本当かもしれませんが、
嘘をつかない数字を操るのは人間です。
人間は嘘を、、、、