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Long Covid?

いわゆる「コロナ後遺症、Long Covid 」と呼ばれるものが気になっていたのですが、

コロナ陽性郡だけの調査レポートがほとんどで、

コロナ陰性郡と比較したものが見つけられずにいました。

 

片方だけ見ていたのでは、

それが全体でどうなってるかが分からないってことですね。

 

 

そんな時、ツイッター上でイギリスが行った陽性/陰性両方での調査結果が紹介されていたので、ざっくり読んでみました。

 

まず、ソースはこちら。

www.sciencedirect.com

 

このサイトの前半部分

Summary

Background

Methods

Findings

Interpretation

の範囲を自動翻訳で訳してみたのがこちら。

 

=====ココカラ=====

概要

背景
SARS-CoV-2感染がPCRにより確認された11歳から17歳の非入院の全国青年集団におけるCOVID後の症状について、PCR陰性のマッチした青年集団と比較検討した結果を報告する。

 

研究方法
この全国規模のコホート研究では、Public Health Englandのデータベースから、2021年1月から3月の間にSARS-CoV-2検査で陽性となった11歳から17歳の青年を、検査月、年齢、性別、地域によって、陰性となった青年とマッチングさせた。

 

検査から3か月後、青年のサブサンプルに連絡し、詳細なアンケートに答えてもらい、PCR検査時(レトロスペクティブ)とアンケート記入時(プロスペクティブ)のデモグラフィックと心身の健康に関するデータを収集した。

検査陽性群と陰性群の症状を比較し、ベースラインと3カ月時点の身体症状が参加者間でクラスター化しているか、またどのようにクラスター化しているかを潜在クラス分析で評価した。
本試験はISRCTNレジストリに登録されている(ISRCTN 34804192)。

 

調査結果
2021年1月1日から2021年3月31日の間に

陽性と判定された23 048人の青年と

陰性と判定された27 798人の青年に連絡を取り、
6804人(陽性3065人、陰性3739人)が質問票に記入した(回答率13.4%)。

 

PCR検査時、

陽性者1084名(35.4%)、陰性者309名(8.3%)に症状があり、
検査陽性群から936名(30.5%)、検査陰性群から231名(6.2%)が

3つ以上の症状を有していました。

 

検査3ヵ月後,
陽性者2038名(66.5%),陰性者1993名(53.3%)に何らかの症状があり,
検査陽性者928名(30.3%),検査陰性者603名(16.2%)に3つ以上の症状が見られた.

 

検査後3ヶ月の時点で,
検査陽性群で最も多かった症状は,

疲労感(1196[39.0%]),

頭痛(710[23.2%]),

息切れ(717[23.4%])で,

検査陰性群では

疲労感(911[24.4%]),

頭痛(530[14.2%]),

その他(特定せず:590[15.8%])であった.

 

潜在クラス分析により、症状がほとんどない場合と複数ある場合の2つのクラスが同定された。

複数症状のクラスに属する推定確率は,
検査陽性群で29.6%(95%CI 27-4-31-7),
検査陰性群で19.3%(17-7-21-0)であった
(リスク比1-53;95%CI 1-35-1-70).

 

多症状クラスは,
PCR検査が陽性であった者が陰性であった者よりも,
女子が男子よりも,
15~17歳の青年が11~14歳の青年よりも,
また検査前の心身の健康度が低かった者においてより頻繁に認められた.

 

解釈
SARS-CoV-2陽性と判定された青年は、

陰性と判定された青年と同様の症状を示したが、

PCR検査時および3ヵ月後において、

単一症状、特に複数症状の有病率が高いことが示された。

 

臨床医は、機能に影響を与える複数の症状を考慮し、症状の異なるクラスターを認識すべきである。
複数の多様な症状は、多成分の介入が必要であること、精神的および身体的健康症状が同時に発生し、その密接な関係を反映していることを示す。

 

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

 

=====ココマデ=====

 

あっはっは、長いねぇ。

で、この内容の主要部分を表にまとめたのがこちら。

f:id:seki_albatross:20220217142453j:plain

気になったのが「症状あり」の割合(表中の薄黄色部分)。

 

なぜ3ヶ月後に陰性群の割合が激増(8.3→53.3%)しているのだろう?

陽性群の割合も倍増しているけれど、陰性群の方がより激しく増えている。

これの原因については、このレポート内では触れられていないようです。

 

例えば

検査直後に陰性群の大半がコロナに罹患した(陽性になった)?

、、、とは流石に考えづらいです。

 

だとしたら何故こんなに増えたのか?

この3ヶ月間で何が起きたのか?

 

 

これって本当にコロナが原因なんでしょうか?

 

確かに陽性者の方が症状ありの割合は高いですけれど

陽性者限定で症状が出ているとまでは言えない。

少なくとも3ヶ月後には陰性者の過半数に症状が出ている。

要は陽性でも陰性でも症状が出ている、ってことでしょ?

 

しかもレポートを読むと200以上の症状が見られるようです。

200以上とか、もう「全身そこら中」でしょう。

 

陰性者にもこれだけの症状が出ている以上、

「コロナ後遺症」と考えるより

コロナ罹患者により強く影響が出る「何らかの全身疾患」

と考えた方がいいのではないですか?

 

Long Covid と呼ばれているものって

いったい何なんでしょうね?

 

 

<補足>

このイギリスでの調査は、前述の通り

・検査時点(2021/1/1~2021/3/31)

・検査の3ヶ月後(2021/4/1~6/30)

が、その対象期間です。

 

そしてその頃、イギリスではこんな状況がありました。

f:id:seki_albatross:20220217154423j:plain

ourworldindata.org

これがどう関係するのかは分かりませんが、

少なくとも「関係ない」「無視していい」等と断定することも出来ないかと。