新型コロナウィルスについては先日も書いた。
コロナ対策について報道等を見ていると、マスクが有効だとか無効だとかという議論が時々出てくる。
突然の咳やくしゃみでコロナ肺炎ウイルスを撒き散らすスプレッダーから身を守るにはお互いにマスクをつけるのが一番有効だと僕は思います。
— 高須克弥 (@katsuyatakasu) 2020年3月1日
過度の使用?なんですか?それ?
僕は権威ぶったWHOの言うことを聞いているとえらいことになると思います。
僕は、おかしな勧告には従いません。なう。 https://t.co/8GJ07uUkw4
こういう意見に対して、医療の専門家は
マスクが感染の予防(うつされないための)対策として
有効だという有意なデータはありません。
と一蹴する。
そしてマスクの供給量が足りないから、症状のない人はマスクの使用を控えるべきだという話に繋げていく。
しかし待て。
前提条件を思い起こしてみよう。
・症状が出ていなくても保菌している可能性がある。
・自分や他人が「うつす側」なのか「うつされる側」なのかを判別出来ない。
・この新型ウィルスの全容は、まだ分かっていない。
(このウィルスに対してマスクの有効性がどの程度かの研究成果もありはしないだろう)
現在は、こういう「見えにくい状況」にあるのだ。
ならば、やはり
基本的にはマスクの着用は備えとして有効である
と考える方が妥当だと思う。
もちろん、必要性のある無しには状況によって程度の差があるので、需要の優先順位は考慮すべきと思うが、「症状が出てないならマスクとか要らない」というのは暴論だろう。
そしてもう一つ。
こういう「有効か、そうでないか。」という話になると、必ず現れるのが
そんなことしたって、◯◯を完全に防げるわけじゃないんだから
やってもやらなくても同じことだよ。
という人たちだ。
例)
・どれほどがっちりマスクを付けても伝染るときは伝染るんだから、
付けたって仕方ないって。
・車の運転も、どれほど気をつけても事故る時は事故るんだから
運転とか適当でいいんだって。
学校のテストと違って、
世の中のほとんどのことには
「完全にOKな100点の答」とか
「完全にダメな0点の答」とかの
完全な ◯ や ✕ な判定は無い。
あるのは52点とか78点とか32点とかの中途半端な判定だ。
先ほどの
そんなことしたって、◯◯を完全に防げるわけじゃないんだから
やってもやらなくても同じことだよ。
というのは、
52点も78点も
どちらも100点じゃないんだから
同じことだよ。
と言ってるのに等しい。
だが違う。
たとえそれが1点の違いであっても
「大差はない」かもしれないが
差はあるのだ。
ITが発達してデジタルが普及したせいなのか、色んな事で「右か左か」「○か✕か」「白か黒か」というような2元論的な判断が増えている気がする。
でも「丁度いい」とか「適切」という判断は、往々にしてアナログなものだ。
白黒はっきりすれば安心出来るのは当然だけど、不安にかられて安心感を求めるあまり早計に白黒をつけようとするのは、やめた方がいいよね。