ものごと、勢いというのは怖いものです。
ここ最近、とあることから包丁関連がマイブームになっておりまして、今使っている包丁には何の不満もないくせに「良い包丁が1本欲しい!」というただそれだけの理由で、ン十年ぶりに包丁を買ってしまいました。
ちょっと前の記事で、わたくしこの包丁が欲しいと言っておりました。
すまん、これは嘘だ。本命はこれじゃない。
ダマスカス鋼は確かに綺麗なのだけど、それは切れ味とか研ぎやすさには関係ない。
道具である以上、やはり大事なのは使いやすさであろう。
候補に上がったのは、以下の2本。
【関虎徹・三徳】
・ポイント
-「V金10号」という優秀かつ定評のある鋼材を使っている割に安いこと
-三徳包丁でありながら切っ先が尖っており、牛刀的な使い方も出来ること
-鋼材にV金10号を使っていることを明確に謳っていること
※大手メーカーだと仕様鋼材を明かさないことが多い
-ネットで大変評判がいいこと
【貝印10000CL・牛刀】
・ポイント
-「コバルト・スペシャル」というV金10号を凌ぐ素材で作られていること
※V金10号と同じ会社(武生特殊鋼材株式会社)が作っている鋼材
-コバルト・スペシャルの優れた点の一つが「研ぎやすい・研ぎ心地が良い」
点にあること(自分で研ぐから)
-柄が白木(積層強化木)で、見た目が優しい(ゴツくない)こと
-口金部分がステンレスの一体成型で、ここも穏やかな形をしていること
-評判的には地味だし、ダマスカス鋼みたいな華やかな売れ筋商品ではないけれど
道具として実直に作られてる感じを受けること
で、選んだのは
【貝印10000CL・牛刀】!
バイクやクルマと同じでゴツい外観のものは好きではなく、かといって性能が落ちるのも嫌なので、関虎徹もとてもいいなと思ったものの10000CLの穏やかな見た目と鋭い切れ味、そして研ぎ心地の良さを併せ持ってる点が一歩抜きん出た感じです。
あと10000CLがAmazonで41%offだったのも大きいw。
綺麗な箱に入って登場。
柄は白木の積層強化木。
持った感じが優しいのです。
緩やかなカーブを描く口金。
指がぴったり寄り添って当たりが優しい。
今使っているヘンケルスのロストフライ180mm牛刀と比べると、刃渡りは同じものの幅(というか平の高さ)がかなり違います。
手前側から刃体の厚みを見比べると、峰側の厚みは同じでも10000CL(右側)の方が刃先に向けてより薄くなっていきます。
指先で10000CLの刃の具合を確かめてみると、買った状態なので小刃しか付いてないのに怖いくらいの刃。
そして公式ページの写真では分からなかったヌラヌラと光る鏡面仕上げ。
ここはもう趣味の世界だなぁ。
ただ、今は小刃しかないせいもあるのだろうけど、この鏡面に切ったものがくっつきやすい!
本研ぎすると変わるかな。
いやー、41%offで思わずポチってよかった。
日常手にする道具というものには、合理性とかコストとかも大事だけれど
「これ、ええやろ。ふふふふふふ(陶酔)。」
という悦楽の部分って大事だと思うのです。
その悦楽を、例えば
・価格面で感じる人もいれば、
・ブランドに求める人もいるでしょうし、
・感覚的な心地よさに求める場合もあるでしょう。
それは人それぞれだよなと。
まぁどちらにしても何万円もする高級包丁というわけではなくて、「実用品領域の上の方」な位置づけかと思うので、日々の家事の道具としてカミさんと一緒に使っていければなと思っているのです。
ふふふふふふ(陶酔)。